某所にある汎用旋盤が突然動かなくなってしまった.
学生たちの卒業がかかっているので直さないといけない.
同型機が世の中にあるかわからないが記録のために書いておく.
1980製の汎用旋盤で,ギアチェンジによる変速の代わりに,DCモーターによる回転数可変をするタイプ.
収束一定切削ができるのがウリ.使ってないけど.
そのために,旋盤に張り出す形でモータユニットが付属する.
いまなら,インバータでやるのだろうけれど.
主訴はアラームが出て主軸起動せず.
アラーム内容に従って,まずはオイルを交換する.
サイトグラスに油面が見えていたことが一度もなかったので,空だったんだと考えた.
が,規定量まで入れてもアラーム消えない,回らない.
だいたいが,潤滑ポンプが回らないうちにアラームが出るのもおかしいし,
リレーのA接点とB接点に振り分けられているアラームランプと潤滑ポンプが同時に動くのも,
潤滑警報は主軸の回路に干渉していないのにもかかわらず主軸回らないのもおかしい.
ということで,回路図から2人がかりで結線を追った結果.
警報ランプの結線が間違っていることが判明した.
主軸電動機故障が正しかった.
もっとやばいじゃん?
制御盤の裏にアクセスする.
3相のうちのひとつのヒューズが飛んでいた.
同型番品がまだあるとのことで手配.
黒いプラ部品は取り外して,もともとのヒューズについていた部品を取り付けて使う.
とても強く締めてあった.
取り換えた
とんだヒューズ.ばねが飛び出すようになっていて,これが警報用回路のスイッチを動かす
ヒューズが偶発的に飛んだのなら,取り換えれば直るが,
原因があって飛んだのなら,交換してもまた飛ぶ.
今回は,交換で動作するようになった.