位置決め機構 ステッピングモータを例として
かきかけ
電気とコンピュータを使って工具や3Dプリンタの先といった制御点を,縦,横,高さ方向(X,Y,Z)に
命令したとおりに移動させるのには,命令したとおりの場所に到着できるようにする必要があります.
そのためには,
・まっすぐな棒
・移動するための動力
が必要になります.
まっすぐな棒はステンレスの丸棒であったり,複雑な形をした角棒であったりしますが,
いずれもガイドとして,それに沿って機械を動かします,
ですから,まっすぐでなめらかなことはもちろんなのですが,機械にかかる力に耐えられる頑丈さも必要となります.
移動するための動力ですが,通常はモータと,その動力を伝えるためのねじや,ベルトとプーリでできています.
日本国内のホビー用のCNCでは,そのほとんどが「ステッピングモータ」という種類のモータを採用しているので,
ここからはステッピングモータに絞って話を進めていきます.
ステッピングモータって,なんでしょう?義務教育で触るような直流のマブチモータみたいなのと一番違うのは,
出ているコードにただ電流を流したときにずっとぐるぐる回ったりしないということです.
ここでは,ステッピングモータの中身については触れませんが,
ステッピングモータはモータごとにモータドライバという,モータを制御するための電気回路を外に必要とします.
これと,コンピュータからの命令によって,命令しただけ回ったり止まったりをします.
では,コンピュータからはどんな命令が出ているのでしょうか?
これも厳密には複数の方式があるのですが,もっとも一般的な方式を例としてあげます.
じゃあみなさん,ここで右手に白い旗,左手に赤い旗を持ってください.
白い旗が「一歩動く」,赤い旗は「進む方向」です,前と後ろがいいでしょうか,上がってるときは後退にしましょう.
まずは,白い旗をあげる,これで一歩前に出ました.次に白い旗を下げてからまたあげます.また下げてまた上げます.
つぎに,白い旗を下げてから赤い旗をあげます.ここで動いてはいけませんよ.
赤旗が上がったまま白い旗が2回上下しますので移動しましょう.
合計で,3歩進んで2歩戻りました.
こんな風に「すすむ量」を教える信号と「進む向き」を伝える信号を使うことで,モータドライバに,
どのくらいモータを動かしていいのか伝えています.
さっきの旗に合わせて歩く人間の例だと,人や気分によって歩幅が違ってきますね.
歩幅の基本,にあたるものが,モータの「分解能」と呼ばれるものと呼ばれるもので,
1回転するのに必要な命令の回数「xxパルス/回転」や
命令あたりで移動する角度「xx°/ステップ」などと表記されています.モータによってきまっているわけですね.
もう一つ歩幅を決めるのに大事な要素があって,そのモータが1回転したときに,ねじに取り付けられたナットや,
プーリに取り付けられたベルトがどのくらいすすむのか,があります.
・ねじのおくりとすすむ量 分解能
・バックラッシュ