ズーム顕微鏡をカメラにくっつける
あいかわらず懲りずにいろんなものをカメラにつないでみようとしている.
最近では,こんなの
とか
こんなの
をつないでみた.
前者はコンパクトデジカメにもらいものの顕微鏡用アダプタをつけて,古い顕微鏡の筒をつけたもの.
全長が長いのと像が反転しており非常に操作が難しく実用になりそうにない.
後者は,PENTAX Q - Cマウント変換 - ホーザンのアダプタ - ホーザンの実体顕微鏡の構成.
この実体顕微鏡は倍率が1倍と2倍に変更できる.
若干重いのと光軸が途中で曲がっていてフレーミングにくせがあるが,
カメラが刺さっていないほうの鏡筒にライトを突っ込むと照準と照明になっていて,まあ使おうと思えば使えないこともなさそう.
さて,持ち運べて,ワーキングディスタンスが長く,できればズームが効いて,光軸がそろっていて,,
と大変贅沢なことを言い始めているわけだが.
レボルバ式顕微鏡レンズは,倍率が変えられるのはいいのだけれど,ステップ的に倍率が変わって,その間が欲しいとか,
倍率上がるとワーキングディスタンスがぐんぐん短くなっていくとかが問題.
実体顕微鏡は3眼式なら光軸がそろうが,うちにはないし,三脚につきようがないので照明でごり押すしかない.
ただ,実体顕微鏡方式はそこそこいいなと思っていたので少し考えたところ,
こういうことになった.
ズーム顕微鏡つけちゃえ.
実体顕微鏡の置き換えとして現在カメラを接続することを前提とした,可変倍率の単眼顕微鏡が販売されている
(立体視ができないので用途は選ぶようだ).
可変倍率なので任意の大きさにできるし,
実体顕微鏡の置き換えなのでワーキングディスタンスも100mm程度ある.
今回は定価よりだいぶ値引いた価格であったのでホーザンのL-815を選択したが(定価だったら買わない),
類似品は各社より出ているし,中国その他海外から直接購入することに抵抗がなければ,
似たようなものがかなりお安く手に入る.
なお,このレンズのあちこちにあるいもねじのうち,ユーザが触っていいのは1か所だけである
(スクリューマウントなので固定位置が上向かなかったときの調整のみ).
L-815はカタログスペックによると,光学倍率0.28~2x,視野が1/3インチセンサのとき21mm,
ワーキングディスタンスは105mm,6群12枚で645gというまあそこそこ大きい気がするレンズ.
(届いてみたら,やっぱりでかかった.ボディの重さ考えればわかる話ではある)
接続はCマウントで,イメージサークルの大きさが不明であったが,
カタログ値より少しセンサの大きいPentax Qを接続したところ特にケラレなく写った.
これでよかったねとなればいいのだけれど.
Pentax Qは液晶モニタがあまりよくなく,
ピントを合わせるためのピーキング機能も使いやすいとは言えないため,
できれば使い慣れたソニーαで使いたい.
が,
立ちふさがるフランジバックの壁
Cマウントはフランジバック17.526mm.ソニーαは44.5mm.
基本,フランジバックは短いボディにアダプタを足して合わせるもので,
ボディが長いときにはどうしようもない.
L-815のレンズ後部はただの筒なので,サイズが合うようにアルミを削って部品を作る案も考えていたのだが.
なんかいろいろ組み合わせてたら,ひとつ手持ちの部品を足して,いじっちゃダメなねじを回して調節したところ,
ワーキングディスタンスもあったし,APS-Cセンサ全体に像が写るようになった.
まあ,ワーキングディスタンス固定のマクロ専用レンズなら無限遠とか存在しないし,無茶も効くみたい??
どれにつけてもでかいものはでかい.
倍率は約1倍(センサに実物と同じ大きさで写る)~7倍.
限られた面積からの反射光を,センササイズまで拡大しているので,顕微鏡レンズを使うときと同じかそれ以上に,とにかく暗い.
ストロボを炊けば何とかなるが,屋内だとちゃんと照明して,できれば三脚立てて,みたいな運用にはどうしてもなってしまう.
ツールスコープの対物レンズ1xや2倍を流用したレンズの使い勝手に対して完全な優位性が出ないのが難しいところ.
とりあえず三脚のポールにカメラを固定するとき用のクランプを使ってライトを取り付けてみた.
これは暗くてピントが合わせられないのでその補助.撮影はストロボを炊いて露光する.