Atomで組む,まさかの元箱PC

PC組みのお話です.
ですが,うちで書いて普通に終わるわけがありません.


BS工事が終わってPCでの録画の幅が広がった一方、 
最近メインでのPC録画に起因する問題 
(スタンバイから復帰しない,復帰はしたがチューナを見失う,復帰処理でソフトがコケる) 
が頻発していて,連続もので1回飛んだり,いけてない状態. 

PCをつけ放しで居ればいいのだけれど,残念ながら今チューナを積んでいるPCは, 
「ハイビジョンの編集操作や圧縮ができる」クラス(AMD Phenom 9500)で、,
起動していると何もしていなくても画面消していても130Wとか熱源ですかアナタは. 
(マザーボードをGIGABIYTEからFOXCONNに換えたら消費電力が20W程増えたが,
同時に増設したファンの影響も大きい)

視聴はともかく録画にはパワーがいらないようなので,録画機能と編集機能を分離しようと思った次第. 


原資: 
・BS工事で業者に頼んだときにかかるであろう価格との差額(の1/3.ただし部品代を含んでいたりする) 
・自転車技師試験が日程的に無理(院試の半月前)でやめたので受験料として確保していた分 

要求仕様: 
・低消費電力 
・常時通電するので耐久性(特に電源部) 
・PCIが1枚刺さること (録画ボード用)
・できればメモリスロットは2(一応) メモリは1Gあれば十分な気もするが 
・Gbit Ether仕様、オンボード、PCIeは問わない 
・HDDは数積むと電気食うので、大きめ1つ 

流れで決まってしまう仕様: 
・WindowsXP Pro 32bit  余分なライセンスがあるので.
・インストール時にしか使わないので,光学ドライブなし.インスト時はメイン機から借りてくる(笑 
・研究室のマイPCはセキュリティソフトをNOD32の体験版でいい加減しているけれど, 
 2ライセンス必要になるならコスト的にウイルスバスター購入か? 
・録画以外させるつもりは無いので、オフィスとかはいらない 

出来ればほしいな: 
・カートリッジ式SATAのHDDケース(2セット) メイン機での編集時データやり取り用 
・追加のHDD(最近LAN接続外付けHDDの抜け殻拾ったので,その分も) 

結果できあがりそうなもの: 
・Atom330付きのマザーボード 10k前後 
・電源300W 4-5k 電力的にはピーク100Wでも十分なんだが,耐久性的に
・メモリ 2k 
・LANカード 3k 
・セキュリティソフト 0. 当面体験版(ぉぃ 
・HDD 8k 
・箱(当面段ボール) 0....

結局買い付けてきたもの:
・Atom330付きマザーボード 8300 意外と安かった 
・HITACHIのHDD 1TB 7380 
・ATX電源 FOXCONN 350W 80plus品 3000 
これに一年保証を付けて,ジャスト2万円. 


え,メモリーは? 
 => メインPCから1枚かっぱぐので問題なし.AMDだからシングルチャネル駆動だし.(半年後に購入して補充しました) 
え,光学ドライブは? 
 =>メインPCから(ry 
え,PCケースは? 
 =>MINI-ITXは通常の電源が入らなくて嫌だし,内容物より高いケースとかあり得ないので, 
  「元箱」に詰めて実装します(爆


さて,実装.

INTEL D94GCLF2D Atom 330付きM/B.
元箱のフタを開けたところ.背の高いファンやヒートシンク部の中底が抜いてある.
そう,まるで,「このまま使ってください」と言わんばかりに(笑
中底を開けるとこのように納められている.
マザーボードを浮かせてショートを防止するための措置.真鍮六角スペーサとつまみインチネジで.
スペーサが足りなくなったので1カ所だけ違う部品.
元箱の中敷き(中底と一体).スペーサで上がった高さの分,切れ込みを入れる.
PCIカードが挿せるように,中底を切り取る.
M/BにI/Oパネルを付けて,その輪郭をマーカで罫書き.
ダイソーの「段ボール用カッター」.ギザ刃でスムーズにボール紙が切れる.ただし多少紙の切り粉が発生する.
マークにそってグサっと.
切れました.
I/Oパネルがはまることを確認.
…はまらなかったので修正.ギザ刃をヤスリ的に使う.
はまりました. 一応テープなしでも外力がなければ脱落しない.
次に登場したのはノイズシールド用のアルミ板.リトグラフ用.
5円.大学の購買で買い叩いた(笑
絶対に必要な底部の寸法を基準に,現物の上で寸法決定.
要らないところをハサミで切り取る.あまりで側面が作れたので,定規を当てて折り曲げ.
罫書きにも使われてしまったカバー紙をはがした.ぴかぴか.
アルミテープ.
アルミテープでI/Oパネルを貼り付け.シールド板で覆いきれなかった部分のシールドにも.
M/Bが収まることを確認.
このあと,PCIボードのインタフェース部を切り忘れたことに気づく(苦
PCIインタフェース部を開けた.元箱から上に突き出す部分も切り込んだ.
切り込みが多くなって箱外周部の強度に不安が出始める.
3.5"HDDは本体はスペース的には搭載できるが,ケーブルが取り回せず,
しかも熱的に厳しすぎる(エアフローがとれない)ので箱内搭載をあきらめた.
気休め程度に補強.
ボードが半分はみ出ました.
ATX電源ははみ出たボードの隣に設置される.
フロントインタフェース.PCIスロット用のものを使用.IEEE1394は不要なので金属疲労で折れるまで曲げて取り払った.
電源スイッチはPCケースの付属品だと言うことに気づく.
廃棄PCから調達した.
スイッチの足を箱に刺して留めてある.
仮に蓋を閉めてみた.
フロントIOは電源とリセットスイッチ,パワーランプ,USBx2,eSATAx1.

2日目. 
FOXCONNの電源で起動しない.電源の初期不良か? 
と思って取り出したのは,大学でデジタルアンプ用に拾ってきていたスリムPC用電源を代替に. 

…スリム電源がプシューとケミコンの煙を吐きながら停止しましたがな. おお怖.(上の写真右下のもの.)

結局,買ってきた方の電源の20+4ピンメインコネクタのうち, 
+4を接続しなければ作動することが判明. 
壊したかと思った. 

「80PLUS」のマークが光る,エアフローカバー.
FOXCONN電源「GPS300AB」の元箱です.
カバー横の黒いのがその電源.
元箱前から吸気-中底の切れ目からヒートシンクの冷却-PCIボートの横を通り-電源で引いて排気,を想定.
前側.コードが長くて収まらないので,外に出しました.
UPS用冷却ファンの電源が取りやすくてすごく便利(爆


OSは要らない機能をそぎ落としたカスタムインストールCDをnLiteで制作した.
セキュリティソフトは,たまたま2ライセンスパックが安かったので,ESET SmartSecurity 4 に.

HWMonitorで温度をみたところ,すごいこと(N/BがMAX60℃)になっていたので少し修正.
CPUファンを空気が通って,PCIの隣から排気,という流れを強化.
PCIスロット隣の排気口を拡張してしまったので(写真左側のフタ),
このセパレータは電源の重さを分散する役目も.


内部の通風抵抗が大きいようなので,PC右手前に小口径で風量を稼げるブロワーファンを追加.
24時間起動しっぱなし仕様の癖にブロワーファンの風きり音が凄かったり.
隣で寝られるので誤差の範囲.
一時的な仕様で,どうせ人には見せないから,とマスキングテープ止めとしたが,
もうずっと使っているし,webにも公開してしまった..

HDD搭載位置は結局ここになった.

電源の上.
冷却は斜めに立てかけた,12cm/500rpmのGentle Typhoon.無音.ブロワーファンで台無し.
12cmファンやブロワーファン吸気側のホコリよけ金網は,ダイソーのあく取りや茶こし


現在の稼働形態.
モン・サン・ミシェル的な要塞感が演出されている,ことにしよう.
箱手前,棚の下へと走っていくケーブルはUPS他の冷却ファン用.
箱後ろの4連ケーブルはチューナー用.本体側には90°回すだけでロックできる高機能なF接栓を使用した.



今回「元箱実装」をテーマに組み立てたが,結局(電源はともかく)3.5インチHDDがハミ出る形状になった.
これは、究極的にはコードの占める領域を考慮していなかったため.
ATXボードの元箱の中になら全て収まっただろう(使って良い箱がないが). 
これが録画PCでなく,かつ2.5インチのSSDが使えていたなら,冷却も気にしないので実装は余裕かと. 

さて,使用感は予想以上にシュールかつ実用的.
HDDのケーブルや4ピン電源が外に出ているので,HDDの一時増設やファンの他機器での利用が簡単に出来る.
HDDそのものも上に乗っているだけなのでメイン機に接続しようと思えばすぐに可能だ.
完全露出で専用ファンが付いたので,冷却も抜群.
再起動は基本的にWindowsUpdate後のみ.余計なソフトが入っていないので,1ヶ月くらいは再起動しなくても非常に安定している.


省電力なAtomを使った自作では.「ファンレス」や「ゼロスピンドル」など. 静音仕様で製作する方々が多い中. 
とりあえずありものを使ったとはいえ.音を気にせず冷却重視なのは,「24時間仕様」「HDD保護優先」がテーマだから. 
24時間動かし続けると,単純に8h/day動くPCの3倍劣化が進むので少しでも劣化要因を避けるべきということと,
Shimalithがこれまでに見た動きのおかしい3.5インチHDDは, 冷却機構のない外付けHDDの付けっぱなしか, 
ホコリで通気が詰まっているケースだけだから,という2点から.


また,スリムPCでどんなことが起きるかを知るためにという目的もあったのだが,作ってみたところ,
製作上配慮してもマザー温度が高くなってしまう,スリムPCらしい状態が確認できたので,
もっと大きい箱に移し替えたいのが実情だが,ちゃんと動いているので腰が重い.



#ファンのない,外付けHDDの電源入れっぱなしは本当にやめたほうがいい. 
#バックアップ専用にして,週一だけつなぐ,みたいにしないとバックアップが先に壊れることになる.


追記
実は現在はこの箱はなくなり,ちゃんとしたケース(ミドルタワー)に鎮座している.
なお10ヶ月変態PCとして運用した結果,以下の知見を得た.
・スリムPCの温度管理は大変.今回はHDDは外気解放だったから良かったものの,全部箱の中に詰めるとなるとスリムには無理がある.
ミドルタワーに移したら電源排気だけで温度が前より下がった.
・ファンには空気を押し込む/引き抜くための静圧が必要になり,スリムと冷却と静音は両立しない.
・吸排気経路が定まる方がホコリの管理がしやすい.
・PC電源のラインが取り出しやすいのはメリット.いまもファン用にラインを引き出してUPSの冷却をさせている.

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