iPodの音割れ

知人がiPod nano(たぶん2世代目)にした時,

「低音側のイコライザー使うと音が歪む」 と言っていた.

iPodの登場の頃から言われていた事だったが,まだ修正していなかったのか,と.

どうもアップルはそれが問題だと思っていない,という話さえあるようだ.

さて,ネットでのリサーチによると,これまでこの歪みに対して,

・「出力側コンデンサがヘボ」

http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0407/20/news016.html?nc20

歪みには聞かなかった模様

・「DSP(デコーダ)がプア」

http://xtc.bz/?ID=143

ビットレートをあげてイコライザはJAZZ固定

・「ノーマライズで音圧制限」

といったアプローチがなされたようだ.

Shimalithは「イコライザの作動方法に問題あり」としている.

どういうことかというと,普通「低音を強くしたいー」と思った時には,

思ったとおり低音に増幅をかけてしまいがちだが,

アンプにいく前のイコライザの時点では,

既に音量100%に近い信号は増幅してしまうと,

100%以上にはできないので,全て100%の信号となってしまう.

で,波形が歪んで,そのままアンプへ,となる.

これが起きないようにするには,

「強くしたい音域以外の音量を落とす」ようにイコライザを動作させる,という方法がある.

この方法だと音量0%近い信号が0となって消えているはずだが,

もともと聞こえにくいので気にならない.

実際に自分で試してみるならPC上のプレーヤー,Windows Media PlayerやiTunesのイコライザーでやってみるのが簡単.

iriverのプレーヤは初期の頃からこの方式を採用しているようで,

イコライザを使うと「音が小さくなったな」と聴いている感じで判る.

で,その分自分で音量を少し大きくして使っている.

ひと手間かかるが,それでイコライザが使えるならそのくらいは十分許容できる.

「音楽データのノーマライズ」はイコライザをかけても歪まない程度に音圧をユーザが落としておく,

という方法でアプローチの中では真っ当な対処策だ,といえる.

少なくともmp3では,「mp3gain」でデータ本体をいじらずにgain(音量)情報のみ変更することができる.

既に大量の楽曲ファイルを持っている場合は,ソフトに自動でやらせてもそれなりに時間がかかって大変だが,

イコライザはまともに使えるようになる.